インナーチャイルドから学ぶ子育て、人間育て。


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このところ、ご家族からご家族についてのご相談が立て続けにありました。

心は家庭で培われます。学校が、友人が、社会環境が、色々な影響があるから、一概にそうではない、と理性的な人は考えるかもしれません。しかし、本当はそうはなっていないのです。

家庭の中でももっとも影響力を持つのはお母さん。どうしてお父さんではないんですか、同じではないんですか、私はほとんどおばあちゃんに育てられました、よくよそへ預けられていたので、育ての母の影響が強いと思います、など、色々な声をうかがってきました。そして実際に退行催眠で見た世界では、やっぱり産みの母はその人の世界観の最初の起点を作ることが確かめられます。

潜在意識の基盤は3才くらいまでにほぼ作られてしまうと言われます。それは、普通に肉体の成長のことを考えても理解ができることです。3歳までの脳の発達はすごいスピードです。その3年間に覚えること身に付けることの量といったら、驚異的ですらあるでしょう。

たとえば耳は、胎児の6ヶ月くらいから聴くものを記憶し始めるそうですが、まず身近な音は心臓の音とお母さんの声、お母さんの体内音かと思います。絶え間なく鳴っているお母さんの心臓の音。人間には心地よく落ち着くテンポと、逸る(はやる)テンポがあります。これも本能的な感覚、つまり潜在意識の記憶から来ているとも考えられますね。それで、赤ちゃんによってはお母さんの心臓の音のテンポがストレスとなることもあるかもしれません。逆に、いつまでもここにいたーい、どこにもいきたくなーい、と思ってしまうほど、居心地よく響くこともあるかもしれません。

ここでひとつ確認しておきたいのですが、色々と勉強なさるお母さまに限って、ものごとを良し悪しで考えがちです。たとえば心臓の音が早いことが胎児期のトラウマ的な影響を持つ可能性はあるかもしれませんが、それはその赤ちゃんの課題です。またお母さんの心臓の音がゆっくりで心地いい早さだったために、その赤ちゃんはのんびりしすぎて、動くことに消極的だというような反応を持つかもしれませんが、それもその赤ちゃんが持つテーマになります。どちらにしても、それはお母さんへの評価ではありません。

多くのお母さんが、悪影響を与えることを恐れているように見えます。確かにこういった知識が広まる前に、もっとたくましく世の中を生きてきたお母さんからやや雑に扱われたことで傷ついた経験のあるお母さんは今、多いかもしれません。ですが、それは、自身が取り組むべきテーマです。お母さんがこうだったために、今の私がこうなってしまった、と思っている人は、自分の子供への悪影響を消したがっています。私はああはなりたくない、したくない、という気持ちです。私が癒やされる前にもし母になっていたら、間違いなくそう思って子育てをしていたと思います。ですが今度は、そういう恐れ自体が、否定や萎縮や消極性というような抑圧となって子供に何らかの影響を与えます。

実際のところ、どうしてみてもお母さんの影響の多大さというのは消すことはできません。たとえば、生まれてまもなく産みのお母さんを離れ、別の女性に育てられたという人でも、インナーチャイルドの声を確かめてみるとそれは、産みのお母さんと離れてしまったことの方が、育てのお母さんとうまく行かずにいじめられたり愛されなかったことよりも重大であることを示します。

これがどういうことかと、かつて検証しました。それはひとつは胎児期の記憶によって生まれる前からすでにお母さんとの絆はできているため、その母の喪失の傷が大きい。もうひとつは、魂は母に宿るときにすでに父母を選んで(父母の波長に引き寄せられて)生まれてくる。つまりその父母から愛情の基盤を与えてもらおうと決めている。それが叶えられないことへの喪失の痛みは大きい。

つまり、たとえ産んですぐにいなくなったとしても母の影響力を避けて生きることはできない、というふうに私は理解しています。ですからお母さんはお子さんに、惜しみなくご自身の持てるものすべてを与えてあげてください。それを踏み台にして、時には反面教師として、心置きなくお父さんとお母さんを超えて行くことができるように。

もし家庭内でお母さんがしないほうがいいことがあるとすれば、パートナーの愚痴や悪口を子供さんに聞き役にさせることでしょうか。子供さんは二人の愛の結晶としてこの世に誕生していますので、その片割れを否定されるのは自己存在を根底から否定されていることになってしまいます。子供さんの前で喧嘩して仲直りすることのほうがうんと罪がないと思います。お父さんはただでさえ子供さんと触れ合う時間は少ないもの。子供さんがお母さんを愛したいようにお父さんを存分に愛することを妨げることはしないであげてください。両親の関係は子供の世界観の天と地そのものです。天と地がそり合わない世界は不安です。見せかけの穏やかさよりも、お母さんの幸せ度を子供は感じ取って吸収しています。お母さんが子供をいかに愛しているか、というより、お母さんが自分を愛しているか、またパートナーを愛し、幸せか、ということは、子供にとって一番重要な、愛情における満足度と、根底的な自己肯定感に直結してきます。

ですから、お母さんは、というか、すべての人は全力で幸せになる努力をしていいのだと私は思います。当然ながら幸せというのは、真実の自己を生きるということなのですが。そうやって自分と向き合い自己の人生を存分に探求し満喫し、人生を愛しているお母さんがいれば、たとえば離婚など家庭の崩壊があったとしても子供はなお、そこから満たされることが容易になります。家庭というのは格好や構えのことではなくて、もっと言えばパートナーシップであり、そこに生きる人の価値観、人生観の交わりでもあります。

祖母のちぎり絵
祖母のちぎり絵

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