芸術の秋

書きたいことはたくさんあるのですが
今日はバナナマンのことを書きます。
うちにはテレビがなく私はテレビをまったく見ないのですが
見たい映像はYouTubeなどで見ます。
で、バナナマンのライブが大好きです。
以前バナナマンが好きだと書いたとき
「(バナナマンとは)意外ですね」というコメントをいただいて
しばらくどうしてなんだろうと不思議に思っていたのですが
きっとそう思われた方は
テレビでしかバナナマンをご覧になっていないのでは、と推測しました。
テレビでのバナナマンは確かに
きたない顔が売りの人とちょっと押し出しの弱いハンサムな相方、みたいに見えます。
私はライブの映像でバナナマンを知ったので
本当にそれは衝撃と感動でした。
私は以前小劇場の芝居をやっていた演劇人だったのですが
バナナマンのライブを見ていると
笑いはもちろんですが
その他のさまざまーな感覚を呼び起こされます。
二人ともほんとーぉにすごい人だなぁと思うのですが
まず不細工芸人と呼ばれている日村さんの演技やしぐさを見ていると
昔劇団で一緒に芝居をしていた先輩とイメージがかぶります。
玉川大学の先輩で劇団の舞台で共演していた「ちんさん」とすごく似ています。
おなかの感じと足のきれいさも似ています。
不細工と言われながら
日村さんは舞台での立ち姿がとてもきれいです。
動きにも無駄がなくしなやかで自由自在で本当に美しい立ち振る舞いです。
ちんさんもそうでした。
稽古場では私たちはちんさんの出番が楽しみで
みんなくいついて見ていました。
ちんさんに限らず
私のいた劇団の稽古は本当に面白くて
失礼なのですが、よその劇団での稽古場は面白くなくてびっくりしていたものです。
芝居の稽古は練習ではなく創造の場なのです。
すべてが新鮮で驚きに満ちているのが本来の姿です。
日村さんの演技は本当に驚きの連続です。
このセリフをこのトーンと動きで出してくるんだ、
この人ん中、いったいどうなってるんだ、という感じです。
ちんさんは後に舞台の裏方を本職にされたのですが
日村さんを見ているとちんさんが芝居を続けていたら…と想像させてくれます。
相方の設楽さんは、恐るべき人だと思います。
芝居でいうと脚本、演出、主演を一人でしてしまうような人です。
ライブの映像を見始めて驚いたのですが
1本が30分くらいあるコントがざらです。
それで、間とか演技はコントじゃなくて芝居です。
あまりにリアルなので笑っちゃう、という感じで
上質な二人芝居のような厚みがあります。
デビュー当時から毎年単独ライブを続けている彼らですが
(毎年あれだけの舞台を一から作るだけでも相当なことなのに)
年を重ねる毎に深みも切れも円熟味も増していて本当に感心させられます。
意識の高さと芸の鍛錬、生き方、姿勢、人柄がにじみ出ていて
映像へのコメントも「愛を感じる」と書かれる人が多いのです。
私は玉川大で芝居を始めたころ実習公演の稽古中に先輩が
「芝居は愛だ」と言ったのが強く心に残って今に影響しています。
人生は芝居、この世は舞台という言葉がありますが
これはこの宇宙の仕組みを物語っています。
だとすれば「芝居は愛」は真実です。
バナナマンのコントも然り。
設楽さんはトークではだらっとしていてドSキャラなのですが
ものすごく細密にバランスの取れた人で
なおかつ精神力のずば抜けた強さを持った人だと感じます。
こういう人はいそうでなかなかいない。
そのバランスの良さが
テレビ的にはやや中途半端なキャラに映るところが
タレントの端くれだった私にはよくわかります。
それでも芸能界でちゃんと売れて生き残っているところが
彼の精神力と粘り強さを物語っていると思います。
微細なセンスと繊細な才能にあふれ、それを統合して開花させるというのは
あのあらぶる世界では本当に奇跡のように難しいことだと思うのです。
それから私個人の感覚として
彼らの品の良さ、育ちの良さ、のようなところも好きです。
がつがつしていなくて、落ち着きがあって、言葉遣いも本来はきっちりきれいで
勇気があって、礼儀やあいさつがしっかりしているのが
よく見ているとわかります。
そういった在り方が
彼らのスタンスを作り上げているように見えます。
笑われているのと笑わせることの違いをわきまえ
笑わせるためだけに何かをやる、のではなく
自分たちが面白いと感じることを
呼吸するようにいつも探求し
それを舞台上にぶれることなく立ち上げています。
なんだか、彼らを見ていると、
これは本当にものすごいことをやらかしているんじゃないかと思えてなりません。
今気づいたのですが
あの奇跡は愛あってこそ生まれるものなのですね。
テレビ業界での攻防の中では表現しえない感動があるのはそのためなんだな。
これから彼らはどうなってっちゃうのかなと想像すると
ちょっとこわいくらいです。
かなり過酷なことを精神力でやり通しているのを感じますので
進化のためには抜いたりはしょったりいろいろ変化していかなければ
このクオリティは続かないだろうな、とか
余計なことを考えたりします。
持ち前の聡明さと円熟したしなやかさを進化させて
常に勇気を持って新しい境地へと飛び込み躍進してほしいなと思います。
その姿は私たちの生きるという創造のお手本にもなってくれると思います。
日村さんの自己管理が今後は大切になると思います。(笑)
なにしろもうすぐ40代ですから。
歯も治してることだし暴食にも気をつけてください。
できたら早くいいお嫁さんをもらってほしいです。(愛)

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